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| 秋が来た |
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1998.10.13
読書の秋である。 一般にはスポーツの秋とか、食欲の秋とか、性欲の秋とか(とは言わないか)いうのもあるようだが、ここでは誰がなんといっても読書の秋である。秋と言えば読書。読書といえば秋。反論は認めない。 スポーツに関して言えば、夏特有のスポーツや冬特有のスポーツというのはあっても、秋ならではのスポーツというのはない。プロ野球だってサッカーだって、秋には決着がついてしまうのである。 そういえば、サッカーというのは、わたしには冬場のスポーツというイメージがあったのだが、プロサッカーは夏場にやっている。夏は野球、冬はサッカーというようにしてもらえれば、ファンも応援しやすいと思うのだが、どんなもんだろう。まあ、死んだじいちゃんの遺言で、仕事とスポーツはしちゃいけないことになっているわたしにとっては、どっちでもいいことなのだが。 オリンピックだって、夏と冬にはあるが秋にはない。 オリンピックといえば、マラソンはオリンピックの花形競技のひとつのようだが、オリンピック以外のマラソンはすべて冬場である。なんでだ? オリンピックでも、マラソンは冬にやればいいのではないかと思うのだが、そういうものでもないらしい。 何にしても、スポーツといえば夏か冬なのである。秋特有のスポーツというのがないのだから、スポーツの秋というのは認められない。 食欲の秋ってったって、腹は一年中減るのだから、べつに食欲がわくのは秋に限ったものではない。まあ、秋は収穫の季節ってぇことで、農作物がたくさん取れるので、うまいものが多い、ということもあるのだろうが、夏だって冬だってうまいものは山ほどある。秋のものだけを特別に持ち上げては、夏や冬の食べ物の立つ瀬がない。どう考えても差別である。人権ならぬ、食権問題に発展してもいいと思うのだが、いかがなものだろう。 食権問題といえば、以前から気になっているのだが、なぜ冬場には冷やし中華がなくなってしまうのだろう。夏場になべ物を食うことはあるのに、冬場に冷やし中華を食うことがないのは、どう考えても冷やし中華に対して失礼のような気がするのだが、冷やし中華本人は気にしていないらしい。実をいえば、わたしもまったく気にしていない。 同じような理由で、夏場の自動販売機から「あったかーい」がなくなってしまうのも、納得がいかない。真夏にだって、熱いお茶を飲みたいことはあるのではないだろうか。冬場に冷たいお茶やコーヒーを売っているのに、なぜ夏場に熱いお茶やコーヒーを売らないのだろうか? どう考えても差別である。まあ、コンビニエンスストアに行けば、ちゃんと売ってるんですけどね。 ちなみに、「あったかーい」というのは、よく見ると他の商品と値段が違っていて、「あ、高い」ってなことが・・・・ おやじギャグである。 それはともかく、最近は農作物だって季節に関係なく売っていることが多いのだから、実りの秋なんていわれても、あまり実感は湧いてこない。そもそも食欲は一年中ある、といった時点で、食欲の秋というのは認められなくなっているのである。 で、読書の秋である。 読書の秋ってったって、書籍は一年中、新旧あわせて出版されているし、秋になったからといって、特におもしろい本が出てくるわけではない。秋ならではの本というのもないようだし、食欲と違って、そのままにしておいたからといって死ぬこともない。 しかも、である。スポーツと違って夏なら夏、冬なら冬というものもない。まあ、ホラーや怪談は夏のもの、という説もあるが、雪女は冬だし。西洋のお化けは夏冬関係ないみたいだし。 だいたい、読書なんてぇものは、好きな人間は一年中いつでもやってるわけだし、「読書の秋だ」なんぞと言って読書する奴にろくな奴はいないのである。まあ、それについてはスポーツだろうと食欲だろうと一緒なんですけどね。 そもそも読書というのは屋内ですることが多いのだから、季節や天候に左右されるようなものではないのである。夏だろうが冬だろうが、春だろうが秋だろうが、読む奴は読むし読まない奴は読まない。 そういった意味で、読書の秋というのも認められなくなる。 あれ? それじゃあいったい、秋といったらなんなんだ? まあ、秋の夜長なんてこともいいますし。夜といったらやることはやっぱりアレでしょう。みんな口にはしないけれど、やっぱり性欲の秋なんだな、きっと。 ただし、あんまりやりすぎると飽きが来ますので、念のため。 おあとがよろしいようで。 って、落語かい。 |
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