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1999.11.24
「Y2K」といえば、忠臣蔵である。よそではどうだか知らないが、うちでははっきりそういうことになっている。完璧ともいえる論理展開の結果決まったことなので、異議のある人はいないと思う(笑)
この忠臣蔵という物語、実によくできていて、とても実話とは思えない。まあ、一般には実話といわれているが、ひょっとしたら創作である可能性もあるかもしれない。なにしろ、生き証人はひとりもいないのだから、そのあたりは、残っている文献を信用するしかないだろう。もっとも、いまよく知られている物語のうち、どの程度までが実話で、どのあたりから虚構なのか、区別はつけにくくなっているのだろう、ということは予想できる。なにしろ、実話にしろ虚構にしろ、お話として非常によくできているために、多くの人が忠臣蔵を題材にしたお話を作っているので、どれが事実でどれが創作なのか、素人目には判断できないのだ。
「忠臣蔵」そのままの話しでなくても、それを下敷きにした物語は、かなりの数になるだろう。おそらくこの「忠臣蔵」というお話は、「水滸伝」「三国志」「西遊記」と並ぶ、下敷きにしやすい、というかしたくなるお話の代表のひとつといっていいだろう。「なんとか忠臣蔵」とか「なんとか水滸伝」というお話は、世の中にたくさんある。ということは、これらのお話を下敷きにしても、「盗作だ」とか「パクリだ」と非難される恐れはない、ということだ。
他のみっつはもともと中国のお話だが、「忠臣蔵」に関しては純粋に日本の話しだし、日本人としても感情移入しやすいらしい。過去、年末年始のテレビ番組に「忠臣蔵」がなかった年というのは、なかったのではないか、と思いたくなるほどである。
そこで考えたのが「家電忠臣蔵」
主役はもちろん、クーラーのクーラの助。完全な駄洒落である。実際、今回の内容の元ネタは、この寒い駄洒落ひとつである。そこから無理矢理作り出した「家電忠臣蔵」の物語。まずは、主な登場人物(?)を紹介しておこう。
クーラの助のほかに冷蔵庫のレイ蔵、こたつのコタ郎。パソコンのパソ子とモニ太の夫婦に、息子のキー坊。掃除機のそう児。他にも、レン次、ビデ夫、テレ美なんぞがいる。
本当は、すべてのキャラクターを、忠臣蔵の登場人物と家庭電化製品の名前のもじりにしたいのだが、これがなかなか難しい。しかも、実際には家庭電化製品だけで四十七そろえるのは難しいので、おそらくはツク江とか、ふでば子なんてのも、登場することになるかもしれない。中には椅子のように、擬人化した名前をつけにくいモノもあるから、どんどん難しくなってくる。
さて、こうやって考えていくと、このお話は、どう考えてみても、子供向けの童話にしかなり得ない。大人が読んで、ワクワクしてくる登場物たちとは、とても思えない。それ以前に、子供が読んで、ワクワクしてくれるかどうかすら疑問だが。
なんにしても、彼らの主人はもう、浅野さんちのタクミ君、七才しかいなくなる。年齢は、もう少し小さくてもいいが。
問題は、敵役である。というよりも、なぜ家庭電化製品たちがタクミ君の敵討ちをすることになるのか、という理由づけだが、これが非常に難しい。なんせ童話だから、タクミ君を殺してしまうわけにはいかない。敵役を人間にするか、モノにするかでも、設定は大きく変わってくる。まあ、モノが童話だし、敵役は人間でもモノでもなく、妖怪とか悪魔とか、そういったものでもいいかもしれないが、少なくとも名前ぐらいは「きらこうずけのすけ」をもじりたい。が、まだいい案が沸いてこないので困っている。どなたか、知恵を貸していただけないだろうか。
実際に書くかどうかは、別にして(笑)
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