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[ エッセイのようなモノ ]
サンタがまじにやって来る

1999.12.22

 今回の「エッセイのようなモノ」では、サンタクロースの真相に迫る、衝撃の事実が公開されます。したがって、サンタクロースの存在を信じていて、毎年サンタさんがプレゼントを持ってきてくれるのを、楽しみにしている良い子は、今回の「エッセイのようなモノ」を読んではいけません。  
 「ばっかじゃねぇの。サンタクロースなんて、いるわけねぇじゃん」とか「サンタクロースって、ホントはお父さんなんだぜ」と思っている子だけ、読んでください。  
 だからといって、サンタクロースを信じているのが良い子で、信じていないのは悪い子だ、などというつもりはありません。良い子なのに、サンタクロースだけは信じていないっていう子だっているでしょうし、悪い子のくせにサンタクロースを信じている子だって、きっとたくさんいるに違いありませんから。  
 だれも本物のサンタクロースを見たことがないからといって、サンタクロースはいない、ということにはなりません。だって、誰も地球の真ん中を見たことはないけれど、地球の真ん中はちゃんと存在してるでしょ。だれかが見たか見ないかは、存在するかしないかの証明にはならないのです。  
 サンタクロースはいない、と言い張る人の中には、「一晩で世界中回れるはずないじゃん」とか、「あんな袋に、そんなにたくさんのプレゼントが入るはずないじゃん」とか、「ソリが空飛ぶはずないじゃん」とかいう人もいるのですが、そういう人は、ドラえもんの「どこでもドア」や「四次元ポケット」や「タケコプター」を知らない人です。みんなが知っているドラえもんにできることですから、同じようにみんなが知っているサンタクロースに、できないはずはありませんよね。  
 サンタクロースの衣装が、昔は赤じゃなかった、というのは、有名なお話です。ある年のクリスマスのこと、ある有名なコーラの会社が、宣伝用にサンタクロースの絵を使うときに、自分の会社の色である赤を使った衣装を着せたのが始まりだ、といわれています。  
 また、南半球では、クリスマスの時期は夏になるので、サンタクロースはそりではなく、サーフィンに乗ってやって来るそうです。しかも、海水パンツをはいています。これは本当のことです。オーストラリアという国の切手に、その証拠の絵が残っています。  
 でも、そうやって考えてみると、みんなが知っているサンタクロースの姿というのは、ひょっとして、本当のサンタクロースの姿ではないのかもしれません。一晩で世界中をまわれて、あんな袋に世界中の子供のためのプレゼントを入れることができて、ソリで空まで飛べてしまうサンタクロースが、いつもいつもおんなじ、あんなに目立つ格好をしているのは、変だと思ったことはありませんか?  
 もしかしたら、本当のサンタクロースは、痩せて、めがねをかけていて、紺の背広でネクタイを締めているのかもしれません。大きなプレゼントの袋を持っていると目立つので、黒い普通の鞄を持っているのかもしれません。小さな鞄だって、サンタクロースの鞄だったら、きっとどんどんプレゼントが出てくるはずです。トナカイのソリだと、雪がないところには降りられないので、電車で来るのかもしれませんね。  
 あるいは、縞のつなぎを着て、トラックに乗ってやって来るのかもしれません。トラックなら、プレゼントもたくさん入ります。  
 そういう人だったら、みなさんも見たことがあると思います。それが本当はサンタクロースなのかもしれないのです。  
 みんな、信じる気持ちを忘れてはいけません。思いは必ず通じるのですから。  
 「もしサンタクロースがホントにいるのなら、なんでうちには来てくれないんだ」と思っている人もいるかもしれません。知ってますか? サンタクロースは、良い子のところにしか来てくれないんです。  



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