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2000.04.19
前回の携帯電話のマナーについて、その後いくつかご意見をいただいた。追記しようと思って書いていたら、意外と長くなってしまったので、新たな文章として載せることにした。なお、今回ギャグはほとんどないので、念のため。 まず、ペースメーカーの誤動作の件だが、ペースメーカーに限らず医療機器の大半は、かなり微弱な電流を体に流すことによって、あるいは生体電流と呼ばれる、人間の体に流れるかなり微弱な電流を受信することによって機能していて、ほんの少しのノイズでも狂ってしまうのだそうである。このあたりはまあ、知っている人は知っている、という内容だろう。で、携帯電話(に限ったことではないが)の発する電磁波は、金属に触れると電流に変わるのだそうで、この電流は少なくとも生体電流よりは強い。そうなると、ペースメーカーにしろその他の医療機器にしろ、誤動作を起こすのだそうである。わかりやすい例としては、心電図やら脳波の測定装置の場合、微弱な生体電流を受信して、それを数値に変換するわけで、近くで強い電磁波が発生すると、それをノイズとして受け取ってしまい、正しく測定ができなくなるのである。このあたりも、理解はできる。 気になるのは、携帯電話の電磁波の影響範囲というか、逆にペースメーカーやらその他の医療機器やらが影響を受けてしまう範囲というか。それがいったいどの程度の距離なのか、という点である。平たくいえば、半径何メートル以内だとまずい、というような情報である。まあ、機種によって影響範囲が違うということは考えられるから、一概にはいえないのかもしれないが「おおよそこのぐらい」という提示はできるはずである。でなければ、携帯電話の影響を受けるというはなしが、怪しくなってくるはずだ。たとえば、携帯電話を使用し続けたために脳腫瘍だの白内障だのになった例があるということなのだが、その場合もっとも問題になるのは、電磁波を発する機器、この場合は携帯電話と、人体の近さの点なのだという。つまり、携帯電話は体に密着させて使用しているので、電磁波の影響をもろに受けるのだということだ。もちろん、密着していなくても長時間電磁波を浴びつづければ体によくないわけだろうが、他人がつけているペースメーカーにどの程度の影響があるものなのかは、やはり気になってくる。他人の携帯電話の影響を受けてしまうのなら、ペースメーカーを使用している人は、携帯電話を使うことができないはずなのだが、それは事実なのか、とうこと。調べた限りでは、そういう事実はなかった。せいぜい「注意するように」というレベル。「ペースメーカー着用者は携帯電話を使用してはいけない」という情報は見当たらなかった。 ついでに言うと、テレビやパソコンのモニターからも電磁波が出ているはずで、これと携帯電話の電磁波との強さの違いも気になる。ペースメーカーを使っている人は、テレビを見ることも、パソコンを使うこともできないのだろうか? もちろん、そんなことはないだろうと思うが。それに、考えてみると、ある種の医療機器にはモニターがついているのだが、そこから出る電磁波の影響というのは、どうなるのだろうか。まあ、ほとんどないか、あるいはきちんと考慮されているに違いないということは想像できるが。 これらの点(ペースメーカーを含む医療機器と電磁波の関係に関する正式な、あるいは信憑性のある文献)に関して、どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報いただきたい。できれば「こういうことらしい」とか「こうだと聞いている」という情報ではなく、「この文献を見ろ」あるいは「これこれの文献にこのように明記してある」という情報がほしい。 また、電車内での携帯電話の使用に関しては、基本的に電源を切ってもらいたい、ということなのだそうだが、それが鉄道会社の意向なのか、携帯電話会社の意向なのか、医療機関の意向なのか、政府の意向なのか、神の威光なのか(こりゃ関係ないか)は、今のところはっきりしていない。JRで確認したところ、電車内の掲示には、「使用はご遠慮ください」とは書かれているが「電源を切ってください」とは書かれていなかった。ときどき車内アナウンスで「電源を切っていただくよう」と言っていることはあるが、車内を巡回中の車掌が、携帯電話使用者に注意しているシーンというのを、わたしは見たことがない。どなたか目撃した方はいらっしゃいますか? 気にもしない様子で素通りしていったのを目撃したことはあるんだが。 念のために書いておくが、わたしは別に、携帯電話が医療機器に与える影響に関して異を唱えるつもりはないし、現在の携帯電話のマナーを否定するつもりもない。できるだけ正確なことが知りたいだけなのだ。 |
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2000.04.30 (追記)
その後もたくさんの情報をいただいた。情報をくださった方々には、この場を借りてお礼を申し上げる。「エッセイのようなモノ」に対する反響としては、過去最高かもしれない。とはいっても、片手で数えられる程度なんだが。 いただいたそれぞれの情報の詳細については、ここでは割愛させていただくとして、大まかな結論からいうと、「ペースメーカーと携帯電話もしくはPHSは、20〜30センチ離して使用するように」ということらしい。JRでもキャンペーンをやっていて、そのポスターには「22センチ程度以上離すように」というようなことが書いてある。22というかなりはっきりした値を示しているのに「程度」という表現を使用しているのが、笑えるといえば笑えるのだが。 これらの情報を総括すると、逆に「40〜50センチ離せば大丈夫」ということになる。これはつまり、混んだ電車の中でなければ携帯電話を使用してもかまわない、ということになりそうだが、少なくともJRはそういう思想ではないらしい。たしかに携帯電話は、使用していなくても、着信があっただけで電磁波が発生するわけで、そういう意味では混んだ電車の中では電源も切っておかなければならないわけだが、混み始めたから、と電源を切ろうとしても、混んだ電車の中で携帯電話の電源を切るのも大変だから、電車に乗る時には切っておけ、ということになるのかもしれない。 ただ、それにしたって、携帯電話をズボンのポケットに入れていた場合、ペースメーカーを使っている人が近くにいたとしても、おそらく40〜50センチは離れていることになるわけだから、あまり問題はないような気がしないでもない。ということで、ここで勝手な結論を出すとすれば、「少なくとも胸のポケットに入れるのはやめよう」ということになるのかもしれない。 |
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