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2001.03.14
あなたは覚えているだろうか。最後に夜空を見上げたのが、いつのことだったか。夜空に浮かぶ月や星たちを、最後に見たのが、いったいいつのことだったか、ちゃんと覚えているだろうか。
困ったことに、わたしはほとんど毎日なんだな、これが。いや、もちろん、天気の悪い日なんぞには、星も月も見えないんだけどね。なにしろ毎日仕事で帰りが遅い。駅から家まで約10分。駅前の賑やかな通りも、わたしが帰るころには、歩道側の街灯なんぞ消えてるし、車だってそれほど通らない。開いている店といえば、コンビニエンスストアかレンタルビデオ屋ぐらいのもので、場合によっちゃぁ、居酒屋だって看板の電気は落ちていたりする。そんな中を歩いて帰ってくれば、月だって星だって目につくってもんだ。別に、上を向いて歩かなくったって、ほんの少し視線をあげるだけで、星ってぇやつは、意外と見えちゃったりするものなのである。
まあ、わたしの場合、駅から家に向かう方角が、おおむね北の方向だったりするので、たいていはまず、北斗七星かカシオペア座が目につくことになる。北の方角に向かうからって、いきなり北極星が目につく、と思ってはいけない。なにしろ北極星という奴は、意外と等級が低いので、都会ではちょっと目につきにくいのだ。まあ、北斗七星かカシオペア座がわかれば、あとはそこから、ああやってこうやって導き出すと、スモッグのむこうに、か弱く光る北極星が発見できる仕組みになっているのは、みなさん小学校で習ったはず。忘れちゃいないよね？
その他の有名どころといえば、夏ならさそり座だの白鳥座だの。冬ならオリオン座だのがあるのだが、わたしが家に帰る場合には、ちょっと横を向かなきゃいけなかったり、真上を見上げなきゃいけなかったりするので、ちとツライ。それでも、ふと気がつくと、真上を見上げながら歩いていたりして、危なっかしいったらありゃしない。
逆に、下を向いて歩いていて、びっくりしてしまうのが満月の夜。月明かりってのは、思ってる以上に明るいんですね、これが。影がはっきり出るぐらいに明るい。まあそのせいで、っていうのも変なんですが、星が見にくかったりするんですが。
ところで、月がどうして輝いて見えるのか、知らない人は、まさかいないと思うのだが、ひょっとしてそういう人います？ いたら正直に名乗り出るように。みんなで笑ってさしあげますから（笑）
月と同じように、太陽の光を反射して輝いているのが、地球の兄弟たち、とも言われる惑星なわけだが。この「惑星」という名前が、なぜついたか。「惑わす星」ったって、別に人心を惑わして不埒なことをさせるとか、そういう意味ではない。
普通、夜空に光る星というやつは、毎日少しずつ、位置がずれていく。毎日同じ時間に同じ位置を見ていると、そこに見える星の位置が、少しずつ変わっていくことがわかる。、実際には毎日欠かさず見なくたって、二日にいっぺんとか、三日にいっぺんぐらいで充分なんだろうが。このずれは、地球が太陽のまわりを回っている、公転とかいわれる動作のせいで起きる。ここで、この惑星というやつが、変な動きをすることがある。なにしろ、惑星ってのも、地球と同じように太陽のまわりを回っていたりするわけだから、他の星たちとは、ずれ方が違ってきちゃったりする。場合によっては、毎日少しずつずれていたのが、あるときひょいと戻ったりする。いや、ほんとに。もちろん、じっと見ていてその「ひょい」がわかるような動きじゃぁない。毎日規則正しく、きちんと記録をつけていないと、わからないような変化である。で、他の星と動きが違うので「惑う星」と呼ばれるようになったとかならないとか。
わたしが夜空を見上げて感動したのは、忘れもしない、たぶん小学生か中学生ぐらいのころ。って、忘れてるじゃないか（笑）
夏休みにキャンプに行った。で、星が綺麗だから見てみろ、といわれて空を見上げたのだが、どこが綺麗なんだか。幅の広くて長い雲が、夜空の端から端までのびている。その雲に邪魔されて、見えるはずの白鳥座が見えないではないか。まあ、そのまわりの星は見えたのだが。で、よくよく見たら、これが雲じゃなくて、天の川だったわけだ。英語でいうところのミルキー・ウェイ。ホントに、雲と間違えそうなほどくっきりと見えた。あの夜空は、たぶん一生忘れないだろう。
ところで、この世で一番星空が美しく見える場所、というのがあるのだが、それがどこだかご存知だろうか？ これはまあ、人によってはそうでもなかったりするらしいのだが、おそらく誰もが納得する場所である。
答えは、「惚れた相手の隣」
一度お試しあれ。
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