|
|
|
[ 映画の感想文のようなモノ ] へ |
[ 小説のようなモノの書き方 ] へ |
[ 小説の感想文のようなモノ ] へ |
|
[ エッセイのようなモノ ] |
[ メモの達人への遥かなる道のり ] へ |
[ 小説のようなモノ ] へ |
| 初級ギャグ高座 |
|
|
|
|
2001.12.13
すでにみなさんご承知のとおり、わたしは名実ともにオヤジである。名実ともにったって、息子がいるわけではないので「親父」ではない。もちろん娘もいない。奥さんだってまだいないんだから。 ここでいう「名実ともにオヤジ」とは、つまり「ある一定年齢を超えた男性に対する蔑称」という意味での「オヤジ」としては、自他ともに認める「オヤジ」である、という意味なのである。ややこしい。本人あんまり認めたがってないんですけどね。 なんでも、正しいオヤジのあり方としては、オヤジギャグを連発しなければいけないことになっているらしい。政府が発行している「オヤジ教則本/上巻」の「第一段階」の部を見ると、まずダジャレを連発すること」と書いてある。 第一段階では、一日最低一回は、まわりをしらけさせるようなダジャレを言わなければならない。それができないと、第二段階には進めない。段階が進むに従って、ダジャレを言う回数が増え、言うダジャレの内容も低くなる。仮免あたりでは、三十分に一回は「布団がふっとんだ」レベルのギャグをいわなければならないのだ。そこまでやらないと、正しいオヤジとして認めてもらえない。 そこでわたしも、しかたなく、イヤイヤながら、かなり無理をして、オヤジギャグを連発するように努力している。本当はオヤジではないわたしにとって、オヤジギャグを連発するというのは至難の技なのである。夜を徹してオヤジギャグの研究を重ね、オヤジギャグを言うべきタイミングに直面すると、内心冷や汗を流しながら、 「本当にこれでオヤジギャグの使い方はあっているだろうか。本当に今ここがオヤジギャグを言うタイミングなのだろうか。高尚すぎてオヤジギャグとして認めてもらえなかったらどうしよう」 などと考えつつ、死ぬ思いで暗記した「明解オヤジギャグ大全集」の中から、該当するであろうと思われるギャグを、恐る恐る口にするのである。 だが悲しいことに、この努力はあまり認めてもらえない。ほとんどの人は、わたしが苦もなくオヤジギャグを発していると思っているようだ。それはまあ、ある意味では「オヤジ」として認めてもらっている、という証拠なのかもしれない。認めてもらってあんまりもうれしくないような気がするのは、わたしの勘違いだろう。まあ、努力なんてぇものは、本来ひと知れずするものだから、わかってもらえなくてもかまわないのだが。 さて、一般に「オヤジギャグ」といわれているダジャレだが、実はこれ、オヤジに限ったものでもない。オヤジじゃなくても、ダジャレを連発する奴は、老若男女とりまぜて、どこにでもいる。それどころか、実はこの「オヤジギャグ」と同じようなギャグは、小学生ぐらいの子供のギャグでもあるのである。つまりオヤジギャグとは、子供のギャグに他ならないのだ。 さすがに、小学生も高学年になると通じない場合が多いが、低学年には思い切り効く。普段相手にされないようなくだらないダジャレでも、顔をしかめられてしまうような下ネタでも、小学校低学年ぐらいならば大うけしてくれるのだ。もちろん、下ネタったってSEXがらみのネタは理解してくれない。理解されちゃったら、それはそれで怖い。 同じ下ネタでも、汚い方の下ネタだと、小さな子供は大うけする。「うんこ」だの「おしっこ」だの「ちんちん」だの「おしり」だのという単語を口にするだけで、大笑いしてくれる場合だってある。もちろん、親たちは思い切り顔をしかめるが。 ということになると、オヤジギャグを連発しているオヤジというのは、実は「少年の心を持ったまま大人になった」ということになるのである。そう、幼いころの素直な心を残している、すばらしい大人なのである。 こらこら、石を投げないように。わたしだって、こんなこと本気で書いてるわけじゃないんだから。 みなさん納得ずくのことと思うのだが、今回の内容はほとんど嘘ばかりなのである。いや、今回の内容「も」が正しいか。 もちろん「ほとんど嘘」ってことは、嘘でない部分もあるということだ。それは冒頭の「わたしは名実ともにオヤジである」を含む段落。わたしは間違いなくオヤジだし、結婚もしていないから子供もいない。知らないところで誰かがわたしの子供を産んでいる可能性が絶対にない、といえないのは、わたしのこれまでの人生の報いだから、それはまた別の問題。認知している息子はいないが、生まれた時から一緒にいる、わたしの体の一部である「息子」はいますけどね。って、こういうのも「正しいオヤジギャグ」という。「教則本/下巻」の48ページに載っている。 |
|
|
|
| Copyright(c) 1997-2007 Macride |
|