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| 喫煙のススメ |
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2001.12.25
わたしが生まれてはじめてタバコを吸ったのは、今を去ること二十年以上昔、高校を卒業した翌日のことだった。 もちろん違法行為である。 人から聞いた話しなので真偽のほどは不明だが、未成年者の喫煙と飲酒は、禁止されているのに罰則のない、数少ない法律なのだそうだ。だからといって、未成年の諸君は喜んだりしないように。飲酒と喫煙は本来二十歳を過ぎるまで禁止されているのだから。 なのに、毎年春先には大学の新入生歓迎コンパかなんかで、急性アルコール中毒になる奴が出たりして、しかもそれを普通にニュースで流したりする。その時点では、誰も未成年者の飲酒をとがめていないのである。いっそのこと、飲酒も喫煙も十八歳未満禁止ってことにしちゃえばいいのに。 ってなことは、もうどっかに書きましたっけ? 書いたような気もするが…… それはそれとして、わたしがはじめてタバコを吸ったのは、高校を卒業したその翌日のことだったのである。別に、優等生を気取って、卒業するまで吸わないようにしようと思っていたわけではない。単に吸いたいと思っていなかっただけだ。 高校時代のわたしの友達たちは、ほとんどみんなタバコを吸っていた。修学旅行に行ったときに、グループ行動とかいって数人のグループで行動したのだが、その中でタバコを吸わないのはわたしだけ。喫茶店に入ると、なるべく入り口から直接見えないような席に、陣取ってみんながタバコを吸い始める。で、わたしだけ入り口の見える位置に座って、入り口を見張るわけだ。もちろん、そんな見張りは何の役にも立たない。いきなり先生が入って来た場合、タバコの煙は充満してるわ、灰皿の中は吸殻の山だわで、どうやったってごまかしようがない。しかもその場合、一本もタバコを吸っていないわたしも同罪とみなされるに違いない。いや、おそらくは「吸っていない」といっても信用してもらえなかったことだろう。ありがたいことに、そういう目には一度もあわずに高校を卒業した。 で、その翌日のことである。 数人の友達と喫茶店で待ち合わせをした。待ち合わせた時間よりも多少早かったのか、それとも他が遅れていたのか、わたしともう一人の友人が、たしかカウンターに並んでいたのだったと思う。当然(といっていいのかどうか)彼はタバコを吸っていた。カウンターには、彼のタバコとライターが置いてあった。わたしは何気なくそれを取り、一本もらって吸ったのである。 むせることもなく、普通に吸えた。考えてみれば、それまでもまわりの友達がみんなで吸っている中にいたのだから、あたりに充満している煙を大量に吸っていたわけだ。肺も慣れていたのだろう。何の感動も衝撃もない喫煙デビューだったわけだ。 それ以来今日まで、わたしはほぼ毎日タバコを吸っている。少なくとも一日一箱、多い日にはふた箱ぐらい。風邪で寝込んだり、入院して咽を切ったとき以外、雨の日も風の日もきちんと欠かさず吸っている。やはり何かを始めるときは、あまり大袈裟にせず、ひっそりと始めた方が長続きするらしい。 一番はじめに吸ったタバコがなんだったのか、残念ながら覚えていない。ショートピースではなかったのは確かだ。その後、覚えているかぎりでは、マイルドセブンだのセブンスターだのキャスターだのを吸った。金のないときにはゴールデンバットだのわかばだのも吸っていた。やがてラッキーストライクを吸い始め、十年ぐらい前からはずっと両切りのラッキーストライクを吸っている。両切りだとフィルターがないから身体に悪いという人もいるが、フィルターがないぶん吸える長さが短くなるので、たいした違いはない、とわたしは勝手に解釈している。 すでに二十年以上タバコを吸いつづけているわたしだが、その間一度として禁煙を思い立ったことはない。男と生まれたからには、一度始めたことは最後までやりとげなければいけないと思っている。一度始めた喫煙を、途中でやめるなんてぇ情けないことをしてはいけないのだ。って、実際には「どうせできやしねぇよ」と思っているだけなのだが。 禁煙をしようと思ったことはないが、節煙は時々考える。喫煙量を少し減らしたいな、と。理由は簡単。金がかかってしょうがないから。 そこで考えたのが、自動販売機式タバコ入れ。お金を入れないとタバコが取り出せないタバコ入れだ。一本取り出すのに五十円から百円ぐらいかかれば、タバコの量は減るし金は溜まるしで、一石二鳥だと思うのだが、いかがなもんだろう。ここを読んでいるアイデア商品のメーカーの方がいらっしゃったら、試しに作ってみてはいかがだろう。 もちろん、わたしは買わないが。 |
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