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| ドライブに行こう? |
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2003.11.12
通常、ドライブに行く場合、まずは目的地を決める。どこどこ温泉とか、なんたら海岸、などと明確な目的地が決まることもあるだろうし、「とりあえず山」とか「どこでもいいから温泉」という決め方もあるだろう。場合によっては、「なんとなく北の方へ」などという決め方もある。 もちろん目的地など決めずに、ハンドルの向くまま気の向くまま、ただひたすら走るだけのドライブもあるだろう。その場合でも「車を走らせたい」という欲望を満たしてあげることが、ある種の目的と言ってもいい。あるいは、車窓を流れていく景色を楽しむのが目的のドライブ、ということもあるかもしれない。 目的地が決まっている場合、人によっては事前にいろいろと準備するかもしれない。どういうルートで行くのが良いか。それも、早く着くことを念頭に置くか、景色のすばらしさをメインにするか。こういうルートは以前通ったから、今度は違うルートで行ってみよう、などと色々考えるのもなかなか楽しい。場合によっては、考えるだけで満足してしまって、結局ドライブに行かなかったりする。 基本的には、事前に準備をした方が良いに決まっているが、目的地だけ決めて行き当たりばったりというドライブも、それはそれで楽しいものだ。 さて、おおまかでも構わないので、目的とルートが決まったら、いざドライブに出発である。 初心者にとって一番面倒なのが、まずは車庫から出ることかもしれない。下手をすると、車庫からうまく出すことができなくて、結局ドライブを諦めてしまうこともあるかもしれない。慣れてくればそれほどでもなくなるのかもしれないが、いつもはいないよその車が前に止まっていたりして、慣れた人でも時として出発に苦しむこともあるだろう。 それでもなんとか、車庫からは出られたとしよう。 目的地が決まっていれば、どちらの方向へ進めばよいのかも決まっている。目的地が決まっているのに、進むべき方向がわからない人は、もう一度よくルートを検討してみるべきだ。その前に、本当に目的地が決まっているかどうか、再確認した方が良いかもしれない。 目的地さえ決まっていれば順当に進めるかというと、これが意外とそうでもない。予定していたルートが混んでいたり、途中で寄り道したくなったり。初心者は、高速道路に入ることさえおっかなびっくりだったりする。 しかし、車がスムーズに進んでいれば、景色を楽しんだり、運転そのものを楽しむことができるようになる。 なにしろ、ドライブに行こうなんて考える人は、運転することが楽しいはずなのだから。 同乗者がいれば、もっと楽しいかもしれない。一人で眺める景色よりも、感想を言い合える仲間がいた方がより一層楽しいはずだ。渋滞していても、道路事情の話しをしたり、運転技術の話しなんかもできるかもしれない。完全に止まってしまったときでも、関係のない世間話で時間をつぶせる。 もちろん目的地に到達することが目的なのだが、途中を楽しむということもドライブの楽しみ方のひとつなのである。 やがて車は目的地に到着する。 思っていた通りの景色だろうか。もしかしたら、思っていたほどではないかもしれない。あるいは、思っていた以上にすばらしいかもしれない。もうドライブなんかやめようと思うかもしれないし、またどこかに行きたいな、と思うかもしれない。 このように、ドライブは楽しいのである。 おっと、うちのサイトはドライブをテーマにしたサイトではなかったな。 では仕切りなおし。 通常、小説を書く場合、まずはテーマを決める。家族の大切さとか、愛のすばらしさ、などと明確なテーマが決まることもあるだろうが、「とりあえずアクション」とか「なんでもいいからエロ」などという決め方もある。場合によっては、「なんとなくおもしろいお話し」などという決め方もある。 もちろんテーマなど決めずに、筆の向くまま気の向くまま、ただひたすら書くだけの小説もあるだろう。その場合でも「小説を書きたい」という欲望を満たしてあげることが、ある種の目的と言ってもいい。あるいは、物語の流れを楽しむのを目的にして小説を書く、ということもあるかもしれない。 テーマが決まっている場合、人によっては事前にいろいろと準備するかもしれない。どういうストーリーにするのがよいか。それとも、わかりやすさを念頭に置くか、キャラクター設定の面白さをメインにするか。こういう話しは前にやったから、今度は違う展開にしてみよう、などと色々考えるのもなかなか楽しい。場合によっては、考えるだけで満足してしまって、結局小説は書かなかったりする。。 基本的には、事前に準備をした方が良いに決まっているが、エンディングだけ決めて行き当たりばったりという書き方も、それはそれで楽しいものだ。 さて、おおまかでも構わないので、結末と展開が決まったら、いざ小説を書き始めるのである。 初心者にとって一番面倒なのが、まずは書き出しかもしれない。下手をすると、書き出しがうまくいかなくて、結局小説を書くのを諦めてしまうことがあるかもしれない。慣れてくればそれほどでもなくなるのかもしれないが、いつも同じ書き出しというわけにもいかないから、慣れた人でもしょっちゅう書き出しに苦しむこともあるだろう。 それでもなんとか、書き出しはまとまったとしよう。 先が決まっていれば、どう書き進めばよいかも決まっている。先が決まっているのに、書き進むべき方向がわからない人は、もう一度よく展開を検討してみるべきだ。その前に、本当に先が決まっているのかどうか、再確認した方がよいかもしれない。 結末さえ決まっていれば順当に進めるかというと、これが意外とそうでもない。キャラクターが思ったように動いてくれなかったり、途中で枝葉の話しが膨らんでしまったり。初心者は、次の章に入ることさえ、おっかなびっくりだったりする。 しかし、筆がスムーズに進んでいれば、物語を楽しんだり、表現のしかたを楽しむことができるようになる。 なにしろ、小説を書こうなんて考える人は、文章を書くことが楽しいはずなのだから。 読者がいれば、もっと楽しいかもしれない。独りよがりの小説よりも、感想を言ってくれる読者がいた方が、より一層楽しいはずだ。筆が止まってしまっても、道具のせいにしたり、自分の技術のなさを言い訳にしたりもできるかもしれない。完全にやる気がなくなってしまったときでも、別の文章を書いてごまかせる。 もちろん、物語を終わらせることが目的なのだが、書くことを楽しむということも、小説を書く時の楽しみ方のひとつなのである。 やがてお話しはエンディングを迎える。 思っていた通りの結末だろうか。もしかしたら、思っていたほどではないかもしれない。あるいは、思っていた以上にすばらしいかもしれない。もう小説なんか書くのはやめようと思うかもしれないし、また新しいお話しが思いつくかもしれない。 このように、小説を書くのは楽しいのである。 いかがだろう? 一部おかしな変え方もあったかもしれないが、概ねそのままの変更で話しが通じる。 このように、ドライブをするということと小説を書くということは、非常に似ているのである。 ドライブも小説を書くことも、目的地が未定のまま走り出すこともあるだろうし、途中で目的地が変更になることもある。目的地は同じでも、そこに至るルートはたくさんあるし、目的地へ行く目的もまたさまざまだ。 道筋(ストーリー)を楽しむこともあるだろうし、運転そのもの(文章表現)を楽しむこともあるだろう。 車を運転する場合の運転技術は、小説を書く場合には文章技法となる。ハンドルの切り方、ブレーキの踏み方、ウインカーを出すタイミングだって、人それぞれなのである。言葉の選び方、句読点の打ち方、改行のしかたも人それぞれだ。マニュアル車が好きというのは、凝った文体が好きと、オートマチックがいいというのは、書きやすい(読みやすい)文章が好きと、言い換えることもできるかもしれない。 また、どんな道筋を選ぶかは、小説で言えばお話しの展開のさせ方になる。複雑な路地から路地を通る人、メインストリートを一直線に進む人。小説の場合も、細かいエピソードをこれでもかと入れる場合もあるし、本筋だけの真っ向勝負もあるだろう。 もちろん、異なる点もいくつかある。 小説はいきなり途中から始めることもできるが、ドライブは、どうやっても出発点から始めなければならない。また、小説は途中でやめたままにもできるが、ドライブの場合はそうもいかない。 最も異なる点は、ドライブは戻って来なきゃいけない、ということだろう。小説の場合は、書いたら書きっぱなし、ということができるのが、楽な点だろう。 |
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