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[ エッセイのようなモノ ]
便りのないのは

2004.11.05

 かなりご無沙汰である。どのぐらいご無沙汰なのか、わからないぐらい、ご無沙汰である。  
 というような書き出しを、前にも使ったことがあるような気がする。それも、一度ならず使った気がする。おそらく気のせいだろう。気のせいなのだから、間違っても、過去の「エッセイのようなモノ」をチェックしたりしないように。こらこら、だめだってばよ。というような文章も、前に何度も使った気がする。それも気のせいに違いない。  
 さて、ご無沙汰だったのには、もちろん理由がある。  
 コンピュータ関係の試験を受けなきゃいけなくて、勉強しているフリをするのに忙しかったり、うちの家庭内ネットワークの調子が悪くて、受信はなんとかできるのに、送信がまったくできなくなっていたり、仕事が忙しくて、帰ってくるのが遅いうえに、今の現場が社内ネットワークのみで、外部のネットワーク、つまりインターネットにつながっていないため、仕事中にサイトの更新をすることができなかったり、それ以前にやる気がなくて、サイトの更新する気にならなかったり、たまたまやる気があっても、机の上が散らかっているために、キーボードを見つけ出すのが困難だったり、そもそも例によってネタがなかったりと、いくつもの理由が重なっていた。これはもう、どう考えても、神様かご先祖様が「サイトの更新をしてはいけない」と言っているとしか思えない。あるいは、悪魔に邪魔されているか。まあ、悪魔が邪魔するということは、わたしがサイトの更新をするのが正しいこと、というこになってしまうので、それはまずあり得ないことだろうから、やっぱり神様か仏様が止めているのだろう。毎月きちんと墓参りに行っているのだから、ご先祖様が正しく導いてくれているのは、疑う余地がない。間違っても、宝くじが当たらない、などと文句を言ってはいけない。  
 ちなみに、今あげた理由は、後ろに行くほど解決が困難になる。つまり、一番解決困難な原因は、ネタがない。まあ、これはいつものことだから、もはやわたし以上に、読者のみなさんが、ほとんど気にしちゃいないと思うのだが。  
 ということで、ここにきて前の方の理由から順番に、少しずつ解決し始めては、いる。  
 試験はとりあえず、十月の半ばに終了した。おおかたの予想通り、無残な結果になっている。まだ正式な結果は出ていないのだが、落ちたのは目に見えている。なにしろ、勉強している「フリ」しかしていないのだから、受かるはずがない。おかげで、来年もまた受験する羽目になりそうで、また一年間、勉強している「フリ」を続けなければならなくなった。  
 そういえば、テレビでやっていたIQ診断の結果、わたしのIQは136ということになった。もしこれが正しい結果だとしたら、IQと学力には関連がない、という良い見本になるだろう。わたしが思うに、勉強に必要な要素は、IQでも記憶力でもなく、根気と持続力なのである。もっともこれは、勉強に限らず、あらゆることで、成功するため必要な要素なのだろうと思うが。まあそれ以前に、わたしのIQが136らしい、という結果が出た時点で、あの番組の診断方法には、大きな誤りがあるような気がしないでもないが。  
 ネットワークの調子も、とりあえず回復した。がんばって回復させた。サイトの更新する暇はないのに、そんなことする暇はあるんだな、という突っ込みは却下する。ネットワークの調子が悪いと、サイトの更新ができないのはまったく構わないとして、よそのサイトに遊びに行かれないのが、困るのである。これは重大な問題だ。だろ? いや、エロサイト限定、ということではなく。  
 仕事の方も、少し落ち着いてきた。慢性的なスケジュールの遅れで、すでに予定よりも(予定通りか?)一ヶ月近く遅れているというのに、上の方、つまりお客さんの動きは相変わらずトロい。こちらが作った資料の確認をしてもらわないと、次の作業に進めないのだが、今わたしが関わっているのは、かなり巨大なプロジェクトで、資料の確認をしてもらうのも順番待ちになっているうえに、わたしが担当している部分が主流からは外れているため、次から次へと後回しにされている。十月末に予定されていた確認作業が、いまだに終わらない。それ以前に始まってもいない。始まる気配もない。がんばって十月半ばには資料を作り上げたというのに、かれこれ半月以上、細かい手直し以外にやることがない。ということで、仕事は現在少し暇。先のことを考えると、ホントは暇じゃ困るのだが。  
 それにしても、この九月十月はかなり忙しかった。このわたしが、久しぶりに一生懸命仕事をしてしまった。そのせいである。台風は山ほど来るし、大きな地震は来るし。すでにお気づきの方もいらっしゃるかもしれないが、わたしがまじめに仕事をすると天変地異が起きる、というジンクスは、健在だったのだ。被災地のみなさんごめんなさい。反省して、少し手を抜くことにしましたから、しばらくの間は大丈夫です。とはいえ、年末あたりには、また忙しくなる予定なので、今から防災対策を講じておいた方が、良いかもしれない。  
 サイトの更新をする気は、相変わらずない。そんなことでいいのか、というお叱りの言葉は却下する。もともと趣味で始めたサイトだし、誰に金をもらっているわけでもない。やる気がないときにはやらない、これがサイト更新の正しいあり方だ。なのに、なぜ今この文章を書いているのか、というと、何人かの方からメールをいただいたりしちゃったからだ。いわく「生きてますか?」  
 まあ、内容はそこまで直接的ではなかったりするし、もう少しわたしを心配してくれている内容だったりもするのだが、早い話が「生きてますか?」もしくは「ちゃんと死んだか?」  
 個別にメールで返事を出すのも面倒なので、ここでまとめて返事をしておく。「生きてます。そこそこ元気です」。いや「コソコソ元気」じゃなく。  
 心配してくれたみなさんには申し訳ないのだが、残念ながらまだ生きてます。  
 掲示板の書き込みに対するレスも、しなきゃいけないなぁ、とは思っているのだが、なにしろ机の上が散らかっていて、キーボードがどこにあるのかわからない。なんとかしてキーボードを発掘したとしても、まわりの散らかりようが尋常ではない。だから、短い文章ならなんとかなるかもしれないが、長い文章を入力できる環境に持ち込むには、かなりの年月を要する。次にハレー彗星が接近してくる頃までかかりそうな気がする。だから、現状では長い文章を書くのは困難なのである。ということで、掲示板へのレスは今しばらくお待ちいただきたい。  
 どうしてもわたしからのレスが欲しいとか、わたしが書いた文章をもっと読みたい、という気のふれた……じゃなくて、奇特な考えの持ち主の方は、机上発掘部隊を引き連れて、わたしの家まで来ていただきたい。一個中隊ぐらいでは手に負えないと思うので、そんなことに人手を割くぐらいだったら、被災地ボランティアに行くことをお勧めするが。  
 さて、ここで疑問が発生する。発生しなければならない。  
 そんな状況ならば、今この文章は、いったいどうやって入力しているのか、ということだ。これが実に、例によって職場で、あたかも資料を作成しているような顔をして入力しいるのである。まあ、いつも通りの作業、といってしまえばそれまでなのだが。  
 本来わたしの仕事で、こんなに文字だらけの書類を作成することは、まずない。だから、誰かがひょいとわたしのパソコンの画面を見たら、仕事以外のことをやっていることが、たちまちバレてしまう可能性もあるのだが、そこはそれ、わたし以外の人はみんなまじめに仕事をしていて、他人が何しているかなんて、ほとんど気にしちゃいないから、大丈夫なのだ、たぶん。  
 ところが、ここでひとつ問題が発生する。今の仕事場、社外のネットワークにつながっていないことからもわかるように、セキュリティにやたらとうるさくて、フロッピーだのUSBメモリだのを使ってデータを持ち出したり持ち込んだりするのも、ご法度なのである。そりゃそうだ。せっかく外部との接続を断っているのに、そんなものでやりとりされたんじゃぁ意味がない。ウィルス持ち込んだり、機密書類を持ち出したり、そんなことがヒョイヒョイできては、困ってしまうのだ。  
 ということで、書いたはいいが、ひょっとすると家に持ち帰ることはできないんじゃないか、という気がしないでもない。  
 とはいってもね。出退勤のときに鞄の中をチェックされるわけでもなし、やろうと思えばいくらでも持ち出し可能なんですよ。まあ、バレたら大変なんだけど。  
 そもそも、今みなさんがこの文章を読んでいる、ということは、無事に持ち出せた、ということになるわけだから、やたらうるさいセキュリティも、あまり役には立っていないということか。  
 さて、久しぶりということもあり、今回はいつもの倍以上の量を書いてみた。それだけ仕事が暇だ、ということもあるが、半分以上はやけくそである。なにしろ、サイトの更新をする気がないことよりも、仕事をする気がない今日この頃。十年分ぐらいの仕事に対するやる気を、この二ヶ月ぐらいですべて使い切ってしまったような気がする。まあ、わたしの十年分ぐらいのやる気は、普通の人の半日分ぐらいのレートなのだが。  
 しかし、今読み返してみたら、まったく内容のない文章なので、われながらあきれ返ってしまった。やけくそとはいえ、よくもこれだけ内容のない長文を書けるものだ。書いたわたしもよっぽどだが、ここまで読んだあなたも相当なものですぜ。いや、褒めてるんですってば。  
 即効で破棄しようと思ったのだが、せっかく書いたのだし、よく考えてみれば、内容がないのはいつものことだし、この「エッセイのようなモノ」の読者の中に、内容のある文章を期待している人はいないと思うし、そもそも読んでいる人がいるとは思えないので、やけくそのまま貫き通すことにした。というような文章も、過去に何度も書いた気がするが、これも間違いなく気のせいだろう。  
 そういった事情で(どういった事情なんだか)、いましばらくサイトの更新は滞り続けると思うので、みなさん、当分来なくてダイジョブですぜ。  



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