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[ 小説のようなモノの書き方 ]
内容を小説っぽくする
登場人物の作り方(その1)


 お話しを作るのが先か、登場人物を作るのが先か、という問題がありますが、真剣に小説を書こうってわけじゃないんですから、気楽にいきましょう。  
 魅力的な登場人物を考えだしたら、その人物を動かすお話しを考えたくなるものです。  
 どんな登場人物が魅力的か、という点になると、それはもう個人の趣味ですから、千差万別いろいろあるでしょうから、ここでの説明ははぶきます。  
 で、登場人物を考えるときに、一番楽なのは、既存の登場人物を利用してしまう、という手です。  
 シャーロック・ホームズという有名な探偵がいます。もちろん、架空の人物です。作者のアーサー・コナンドイルという人はとっくの昔に亡くなっていますが、今でも時々新作が出ることがあります。シャーロック・ホームズを好きな作家が、ホームズを借りて作品を書いているわけです。  
 世の中には、版権だとか著作権というものがあって、実は勝手にそういうことをしてはいけないんですが、プロの場合はちゃんと許可を取ってやっているはずです。自分の趣味で小説のようなモノを書こうという場合、わざわざ許可を取る必要はありません。ただ、それで金もうけをしようとしてはいけませんので、念のため。  
 ホームズをそのまま使う場合もありますが、自分流に少し変えて使う場合もあります。  
 パロディなんかもそうですが、そうではなく、自分流にアレンジして、完全に別ものにしてしまう場合です。  
 たとえば、「ルパン三世」というアニメがあります。元々は漫画なんですが。  
 これは、フランスのモーリス・ルブランという人が書いたアルセーヌ・ルパンという泥棒の孫、という設定です。おそらく、最初はアルセーヌ・ルパンのイメージが裏にあったのでしょうが、今ではまったく別物です。どこがアルセーヌ・ルパンの孫なんだ? と思ってしまうこともあるほどです。いや、それ以上に、すでにルパン三世として、完全に独立しています。  
 で、このルパン三世が、お話しの作りやすいキャラクターなんでしょうね。  
 いろんな人のいろんなルパン三世があります。  
 そこで、自分なりのルパン三世のお話しを作ってしまうのも、手です。べつに、ルパン三世でなくても、セーラー・ムーンでもドラゴン・ボールでもかまいませんが。  
 あ、このあたりからは、「お話しの作り方」になっちゃいますね。  
 登場人物の作り方に話しを戻しましょうか。  
 たとえば「ルパン三世」の場合、主な登場人物が五人います。それぞれ魅力的なキャラクターで、ファンも多いようですが、そこに、自分が考え出した六人目を入れてみるのも手です。もっとも、「ルパン三世」の場合には、五人が五人とも印象的なキャラクターですから、それに太刀打ちできる新人を投入するのは、至難の技かもしれません。  
 そこで、この五人の性格を一度まぜあわせて、再度分離し直す、という手を使って、まったく別のキャラクターたちを作ってみるのはどうでしょう?  
 キャラクターの作り方なんて、こんなもんでいいんですよ。  


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