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[ 映画の感想文のようなモノ ]
映画「エアフォース・ワン」

1997.12.21

 現在公開中の作品ですが、例によってネタばらしを平気でしちゃいますので、まだ見ていない方は、先に映画を見ることをお勧めします。  
 まあいいか、という方は、ここを読んでから映画を見に行くと、少し映画が楽しめるかもしれません。  
 ってことで、まずは先にけなしちゃいましょう。  
 携帯電話って、海外や空の上でも使えるのか? かりに使えたとしても、いきなりアメリカの電話番号案内につながるもんかい?  
 さてもうひとつ。  
 最後の救出のとき、なにもあんなに危ない思いしなくたって、人数分のパラシュートを送ってよこせば、それで済んだんじゃないかい? まあ、速度がどうのとか、高度がどうのとかいう理由があったのかもしれませんが。  
 さて、困ったことに、一回劇場で見ただけでは文句つける場所がこれぐらいしか見つかりませんでした。  
 まあ、けなすわけじゃぁないんですが、配線を変える時に、「国旗の色のケーブルは切れない」ってな理由だけで、うまくいっちゃうのは、なんともアメリカ映画。  
 さて、ちょいと誉めちゃいましょう。けなしの最初にも出てきましたが、携帯電話。ちゃんと伏線張ってます。大統領が必死になって荷物かきわけてるから、何を探してるのかと思ったら、携帯電話を探してた。この携帯電話、突然出てくるわけじゃなく、ちゃんとその前に一度使って見せてます。  
 それから、大統領が少しはロシア語が喋れるぞってことも、事前に少し見せてます。  
 そういった伏線の張り方は、あまりにあっさりやってるもんで、何気なく見てると気がつかない恐れもあります。そういうところを注意してみるのも、おもしろいかもしれません。  
 裏切り者がいるっていうだけで、緊張感も倍増しますし、最後にそいつがどうなるかっていう部分も見所です。  
 まあ、CGをちょいと使ってますが、「あんまり金使ってねぇな」って感じがしますが、さほど気になりません。最後の墜落シーンの墜落のしかた、CGはちょいとちゃちですが、もっともらしくてわたしは気に入りました。  
 随所に見られる軽い笑いも、今の緊張を解きほぐして次の緊張へのステップとして、みごとに生かされてます。  
 ストーリーは比較的単純ですが、エピソードの積み重ねとしては、おはなし作りのいい見本になるでしょう。  
 わたしのいつも癖で、主役よりも脇役に目がいっちゃうんですが、今回は軍事顧問役のウィリアム・H・メッシーが、「陽のあたる教室」の校長先生とはまた違う味で、いい役もらってます。  
 空軍の兄ちゃんたちも格好いいです。でもやっぱりいちばんおいしい役は、お茶目な黒人のお姉さん。ほとんどセリフないくせに、おいしい所をしっかりかっさらってます。  
 そういえば、殴り合いではいつも鼻血を出していたハリソン・フォードが、今回は鼻血を出していませんでした。  
 お薦めです。ぜひ劇場で。ビデオが出たらまた見ます、きっと。  


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