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2001.01.14
このタイトル、旧約聖書の天地創造に出てくる、神は６日目に人間を作られた、ということから来ているのだそうで。つまりクローン技術が、ある程度確立した近未来で、人間を作り出すことだけは規制する、という法律が通称６Ｄ法と呼ばれているわけです。そういう意味では「シックス・デイ」ではなく「シックスス・デイ」（六番目の日）というタイトルが正しいのでしょうが、そこはそれ日本のタイトルだし。原題にはちゃんと「ｔｈ」がついてます。
余談ですが、神は６日かけて世界を作り上げ、７日目には休んだ、ということになっているそうで。で、それが一週間ということになるようです。って、誰でも知っていることでしょうが。ところが、キリスト教の方はいざ知らず、そうでない方は意外と、その一週間目の最後の日は、日曜日だと思っている人が多いんですね。カレンダーなんかも、月曜から始まって日曜で終わっているものも多いし。でも実際には、一週間の最後の日は土曜日なんですね。なぜかというと、神はまず「光あれ！」で昼と夜を分けたんです。その時点で太陽が出現したわけで、そりゃつまりｓｕｎｄａｙってことですよね。あと、キリスト教徒のみなさんは、日曜の朝に教会に行きます。これは、一週間の無事を感謝しに行くわけじゃありませんね。だって、もしそうなら日曜の夜に教会に行かなきゃいけなくなりますから。日曜の朝に行くということは、これからの一週間のことを祈りに行くわけです。つまり、日曜がスタート、と。
それはまあそれとして。
なかなか面白い映画でした。
観る前にわたしが考えていたのは、ＤＮＡからクローンを作った場合、元の年齢にまで成長するのに、どのぐらいの時間がかかるのか、ということでした。８０歳の人のクローンを８０年かけて作っても、意味ありませんから。過去のＳＦなんぞでクローンが出て来る場合には、成長促進剤のようなものを使っていたり、そのあたりはあやふやなまま逃げていたりしていたのですが、この作品では、納得はいかないまでも、一応それらしい説明はしています。その説明に関して、興味のある方は映画を観て確認してください。まあわざわざ観るほど、たいした説明じゃありませんが（笑）成長促進剤で思い出すのが、カップ麺。いや、昔「クイック・ワン」という１分で食べられるようになる、というのが売りのカップ麺があったんですが。その麺が、早く食べられるようになる分、のびるのも早くて、早く食べ終わらなきゃいけない、という代物だったもんで。
それに意外に気になっていたのが、記憶の問題。クローンは記憶もコピーされるのか、という点。これに関しても、それなりの説明がされています。というか、これをきちんとしておかないと、ラスト近くのどんでん返しができなくなりますから。とか書いちゃうと、勘の良い人には、どんでん返しの内容がわかっちゃうかもしれませんが。まあ、わたしも見る前から可能性としてあげていたオチなので、それほど衝撃的なオチじゃぁありませんが。
全体の流れに関しては、それほど文句はありません。ノリとしては同じシュワルツェネッガー主演の「トータル・リコール」と似てますし。つまり、作り手全員が、大まじめにばかばかしい作品を作っているんです。このやり方は正しいでしょう。日本の映画界のようにばかばかしい作品を、作り手がテレながら作ってしまうと中途半端になってしまいますから。
ですから細部にもかなりこだわりがあるようで、都会では最新のタクシーが走っているのに、郊外になるとまだ古いタイプのタクシーだったり。銃も熱線銃のようなものを使っているのですが、ちゃんとエネルギー・カートリッジと思われるものを抜き出すシーンがあったり、小道具のデザインも考えていたり、と。伏線も比較的丁寧に張ってますが、そのせいでオチが見えてしまうところも多少あります。
それでもまあ、気になった点を少々。
まず、あの人形はいただけない。ちっともかわいくない。かなり昔に、キャベツ人形ってのがアメリカで流行って、日本にも輸入されましたが、あれ以上にかわいくない。どちらかというと不気味さが漂っています。アメリカ人の感覚が違うのか、わたし個人の感覚が違うのか、そのあたりははっきりしませんが。
しかもその人形、前半にさんざん出しまくっていたから、あとで何かにつかうのかと思っていたら、結局それだけ。もう少しなにかして欲しかったなぁ。
あと、は主人公の本物とクローンの服装の問題ですかね。これは、観ないと意味が通じないでしょうが。
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