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映画「タイタニック」 |
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1998.05.17
おそらく劇場で見ることはない、と思っていたのですが、知りたいこと、というか確認したいことがいくつかあったのと、沈没のシーンはやっぱり大きい画面で見ておこう、ということで、見に行ってまいりました。入場料を払うときに「二千円は高いなぁ」と思ったのですが、「ロストワールド」の二千円に比べたら、安い安い。 沈没のシーンがすごいのは言うまでもないことですが、三時間以上ある作品で、少なくともわたしは尻が痛くなることはありませんでした。 今回もネタばらしをちゃんとやってますので、それがイヤな方は先に劇場に行くか、ビデオが出るのを待ってから、以下の文章を読んでください。 さて、タイタニック号といえば、ほとんど誰でも知ってる実話で、これまでにも何度も映画化されていて、わたしも何度か見たことがあります。その中でも印象に残っていたのが、演奏を続けながら船とともに沈んでいったバンド。これは実話で、イギリスには彼らの銅像も立っているそうです。彼らが出てこないはずはないでしょうから、それがどう扱われているか。それが知りたいことの第一でした。 結果としては、ただ演奏しながら船と運命をともにしただけではないように表現されていて、まあ現実はどうだったのかはわかりませんが、なかなか良い味を出していました。ちょいと文句をつけるとしたら、事件が起きるよりも前に、もう少し彼らをちゃんと出して、パーティーの最中にも多少小声で文句を言っているようなシーンでも入れておけば、「どうせいつも誰も聞いてないよ」というセリフが、もっと生きてきたと思うのですが。 もうひとつ気になったのが、レオナルド・ディカプリオ演じる主人公が、生き延びるのか死ぬのかということ。ケイト・ウィンスレットの方は、年老いた彼女の回想で話しが始まることはわかっていましたから、死なないことはわかっています。問題はディカプリオ。 実はわたしは、どんでん返しを期待していました。 回想シーンが終わった時点で、映画を見ている観客には、ディカプリオが死んだように思わせておいて(死ぬところは見せないで)、実は二人は幸せに暮らしていたんだ、というオチ。まあ、年齢的にはすでに百歳になるはずですから、七十歳ぐらいで死んでいてもいいのですが、船からは、実は無事に生還していた、というオチは、残念ながらありませんでした。 ディカプリオは、ちゃんと死にます。ただ、その死ぬシーンがちょいと気になりましたが。 わたしは現実に見たことがないのでよくわかりませんが、死んだ人というのは、水に浮かぶのではないか、と思うのですが。ディカプリオは沈んでいきました。まあその方が、映像としては美しいんですけどね。他の人が浮いていたのは、救命胴衣をつけていたからかな? 同じシーンでもう一つ気になったのが、なぜ先にボートに声をかけずに、ジャック(ディカプリオの役名)を起こそうとしたのか。しかも、小さな声で。まあ、大きな声を出すだけの力は残っていなかったんでしょうが、起こすつもりなら、もっとゆさぶるとか、そのぐらいしてもよかったんじゃないか、と。 しまった、話しの順番が逆になってる。 ラストを先に出しちゃぁいけませんね。まあいいか。ついでといってはなんですが、ラストで気になる部分を先に書いちゃいましょう。 ラストは、ローズ(ウィンスレットの役名)の見ている夢のようなシーンで終わります。ただこのシーン、ちゃんと確認できなかったのですが、出てきているのはみんな死んだ人じゃありませんでしたか? しかも、死んだジャックに手を差し伸べられて・・・・ これって、彼女が死んだということを意味してるんでしょうか? 気になります。 もうひとつラストで気になったのが、ダイヤ。あれは、捨てたのでしょうか、落としてしまったのでしょうか? 一瞬「あ」というような声が聞こえたような気もするのですが、わざと捨てたようにも見えました。気になります。 ダイヤといえば、彼女はあのダイヤが海の底にはないことを知っていたはずなのに、最初の電話で「ダイヤ(実際にはちゃんと名前を言っていますが、わたしが忘れてしまいました)は見つかった?」と聞くのは、どうしてでしょう? 本人だと証明するため、というのは、どうも納得できません。だいたい、あの時点では探しているのがあのダイヤだとはわからないはずですし。見終わってから考えると、ちょっと無理があるかな、という感じです。 よし、話しがオープニングに戻った(笑) とはいっても、もうあんまり書くことは残ってないんですが(笑) 軽く文句をいくつか。 普通、人というのは八十四年も前のことを、あんなに鮮明に記憶しているものでしょうか。まあ、劇的な数日だったわけですし、その後の彼女の人生を大きく変えた事件なわけですから、それだけ印象に残っていた、といえばそうなのでしょうが。記憶力のないわたしには、ちょっと信じられません。 あと、二人で機関室を駆け抜けるシーンがありますが、そのあとにドレスが全然汚れていない、というのが、ちょっと気になりました。石炭くべて動かしているエンジンで、回りには石炭がたくさんあるはずで、しかもかなり狭い所を駆け抜けたんですから、多少は汚れていてもバチは当たらないんじゃないかな、と。 あとは、映画の作りの問題でしかたがないんでしょうが、事故が起きる前に、主人公の回りの人たちだけでなく、もう少し他の人たちを写しておいてくれれば、事故が起きた後の恐怖やパニックや悲しさが、より強調されたのではないかな、と。事故が起きるまでに一時間以上かけてるんだから。ひょっとしたら、上映時間の関係でカットされてしまった可能性もありますから、ディレクターズ・カットと銘打って、四時間近い長さのビデオが出るかもしれません。そのときは、できるだけでかいテレビで見るようにしましょう。 タイタニック号が実は事件の翌日に、当時の客船の最高速度記録に挑戦する予定だった、とか、救難信号としてのSOSが制定されて、それをはじめて使用したのがタイタニックだったとか、そういううんちくは、どこかの本で読んでいただくとして、映画は単純に映画として楽しめる作品です。 キャシー・”ミザリー”・ベイツが、実在の人物の役だそうですが、いい味出してます。 |
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