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映画「RONIN」 監督:ジョン・フランケンハイマー 主演:ロバート・デ・ニーロ/ジャン・レノ |
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1999.06.06
各種技能のプロフェッショナルが集まって、ひとつの目標のために、技術を活かして活躍する。じつはわたしは、こういうおはなしが大好きなんです。その手のおはなしとしてわたしが特に好きなのは、有名な「七人の侍」とか、それをベースにした「荒野の七人」、「大脱走」あたりですが、他にもその手のおはなしはたくさんあります。 この作品も、その手の映画のひとつです。 で、感じとしては「七人の侍」が、多少ベースになっているかな、という気がしないでもありませんが、別に農民を助けるわけではありません。だいたい、メンバーも七人ではなく、ひとり足りない六人で、しかも途中でひとり抜けちゃいますし。ただ、五人になってから、「あと二人は必要だ」というシーンがあって、ちょっと「七人の侍」を意識してるのかな、と思わせるところがあります。 あと、ほんの少しだけ、「ルパン三世/カリオストロの城」に似たシーンがあって、監督のジョン・フランケンハイマー氏は、ひょっとしたらかなりの日本びいきかもしれません。もっとも、そのシーンだって、わたしが勝手に似てると思ってるだけで、偶然かもしれませんが。あれで、ガッツポーズしながら「っやったーい」というセリフでも入れば、明らかに「カリオストロの城」なんですけど。 さて、おはなしです。 かつて冷戦のころに、各国でスパイとして活躍していた(と思われる)男たちが、高額の報酬で集められ、正体不明の雇い主の依頼にしたがって、正体不明のケースを奪うために命をかける、というのが大筋です。 それだけ聞くと、「どこに「七人の侍」が入ってるんだ?」と思うでしょうが、そこはそれ、タイトルからしてそんな感じですし。 さて、今回はひさしぶりにネタばらしをしますので、ここから先は、各自の判断で読んでください。 「七人の侍」と大幅に違うのは、各人が、なぜこの仕事を請け負ったのか、ということが問題になる、という部分でしょうか。はなしが進むにつれて、メンバーの中にスパイがいるらしい、という展開になってきます。で、わたしは当初、ロバート・デ・ニーロ扮するサムか、ジャン・レノ扮するヴァンサンがスパイなんじゃないか、と思っていましたが、その予想は覆されてしまいました。まあ、サムも純粋に金で雇われた男じゃぁなかったんですけどね。 ひさしぶりに男っぽい雰囲気の映画で、個人的な好みとしてはかなり気に入ってるんですが、中にいくつか残念なことがあります。 物資の調達のプロという設定になっているヴァンサンですが、それをはっきり見せてくれるシーンがありません。他のメンバーは、それぞれ、ある程度見せ場があるんですけどね。もっとも、武器のプロという役割のはずの男は、実はプロでもなんでもなかった、というオチが、かなり早い段階で出てきて、見せ場なんぞないんですが。まあ、この男の場合、最初から「おい、こいつプロじゃないだろ」と思わせるシーンがいくつもありますので、驚きもしませんが。その代わりに、コーディネーターのはずのヴァンサンが、やけに銃の扱いがうまかったりして、「こいつ、以前はなにやってたんだ?」と思わせられたりして、変におもしろいです。しかも、ヴァンサンがかつて何をしていたのか、結局あまりはっきりしませんし。 わたしとしては、途中で抜けた「武器オタク」が、最後に出てきて役に立つか、邪魔をするか。そういう展開を期待したんですが、それもありませんでした。 おもしろいのは、ターゲットになるケースの中味が、最後までわからないこと。 ラスト近くのカーチェイスも、少し長すぎる気がしますが、全体的にはお勧めです。 男の子は必見の映画かもしれません。 |
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