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小説「らせん」 鈴木光司著(角川文庫) |
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'97.12.14
91年に出版された「リング」の続編で、95年に一度ハードカバーで出版されています。その時に、買おうかどうしようか迷ったんですが、結局買いませんでした。今回文庫になったので、何も考えずに買いました。何でその時に買わなかったか、というと、実をいうと覚えてないんです。他に読む本が山ほどあったからか、その時にはすでに「リング」の印象が薄くなっていたためか。 買ってみてわかったことですが、ハードカバーの時に買っておいてもよかったかな、という感じでした。 余談ですが、わたしは映画の分類に、以下のようなものを適用しています。 ・ぜひ劇場で ・できれば劇場で ・ビデオになったら是非見よう ・テレビ放映では是非見よう ・テレビ放映時に暇だったら見よう ・見ない 実はこの他に「不幸の映画」というのもありまして。 これは、「自分ひとりがこんな映画を見てしまったのは腹立たしい。他の奴にも薦めて不幸を共有しよう」という、とんでもない論理に基づいたもので、わたしから 「この映画、是非見なさい」 と薦められた人は、 「その映画、不幸の映画じゃない?」 と確認する必要がある場合があります。 その分類をこの「らせん」に適用すると、「できれば劇場で」または「ビデオになったら是非見よう」ということになりますか。 さて、内容ですが。 この作品の内容を理解するためには、一応「リング」の内容を理解しておかなければなりません。 平たくいうと、それを見たものは呪われて、一週間後に死んでしまうというビデオがあり、その謎を追ううちに・・・・というだけのものなんですが。こういう書き方をすると、ありきたりの内容ですね。そんなことはないんです。しかも、そのビデオには、その呪いを解く方法も入っていたはずなのに、最初にビデオを見た人間のいたずらで消されている、という。「リング」も文庫で出ていますから、詳しくは、是非そちらをお読みください。(不幸の小説ではありません) ただし、「リング」も「らせん」もホラー小説に属しますので、恐いのは嫌だ、という方は読んではいけません。 実はわたしは、ホラー小説を読んで恐いと思ったことはあんまりないんです。そんな奴が「ホラーのようなもの」を書くな、というご意見もございましょうが、それはそれ。「リング」の記憶は薄かったんですが、「らせん」は結構恐かった。で、「らせん」の中で「リング」を回想するようなシーンが何度も出てくるんですが、それを読んで「リング」を思い出すと、これまた結構恐い。 なにが恐いって、「らせん」の中で「リング」に出てきたビデオが文章化されて、しかもそれが「リング」というタイトルで出版される。それを読んだ者も呪われる(「らせん」の中では、「呪い」という表現ではなくなりますが)という。ひょっとして、前作の「リング」がそれだったんじゃないか、と読む者に思わせるような構成が、ちょと恐いです。 DNAがどうのこうの、という内容なので、「パラサイト・イブ」と少し印象が重なる部分もありますが、個人的には「パラサイト・イブ」よりも「らせん」の方が恐く感じました。「らせん」は、医学的な記述も多いのですが、正体不明の恐怖というのが随所にあって、そういうシーンが結構恐い。 とはいっても、誉めてばかりではわたしらしくないので、少しけなしましょうか。 ほんの些細なことなんですが・・・・ 品川から鶴見に移動する場合、普通京浜急行は使わないぜ。定期券持ってるなら別だけど。しかも、待ち合わせの相手が北寺尾に住んでるとなったら、なおさらJRだよな。 まあ、話しの展開上、京浜急行じゃなきゃまずかったんでしょうけど・・・・ もっとも、こんなところは鶴見を知ってる人じゃないと、気になることじゃぁないんですけどね。 この作品、映画になるそうです。ただ、見た感じではどうも「リング」と「らせん」を一緒にして一本の映画にするようなんですが・・・・ 来年には三作目の「ループ」も出るんだから、三本別々に映画にすればいいのに。 しかし、「ループ」はどうするつもりなんだろう。まさか、人類と貞子の壮絶な戦い! なんてことにはならないよな。 しまった。この文章読み返してみたら、「らせん」の内容にほとんど触れてないじゃないか。まあ、読んでね、ってことで。恐いおはなしが好きな人なら、読んで損はないでしょう。 |
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1997.12.24 追記
先日映画館へ行ったら、「リング」「らせん」のちらしがありました。詳細はわかりませんが、「リング」と「らせん」は別々の映画として作製されるようです。 |
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