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[ 小説のようなモノ ]
「真冬のタンポポ」の解説
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2001.12.29

 ある日のこと。  
 わたしの元に一通のメールが届きました。それはNYに住んでいるという、うちのサイトの読者の方からのメールでした。  
 疑り深いわたしは、「ホントにNY在住なのか?」とちょいと考えましたが、そんな嘘をついたところで、何の得もないはずですから、たぶん本当のことでしょう。  
 その人は、日本語の勉強をしていて、学校で三題話しの宿題を出されたということでした。うまくできないから助けてくれ、というのです。わたしなんぞに助けを求めちゃうぐらいですから、相当困っていたわけですね。  
 人の良いわたしは、当然助けてあげたわけです。三題話しでのお話しの作り方から、とりあえずこんなお話し作ってみました、というあらすじまで書きました。  
 その人は、日本語の文章を書くという勉強をしていたわけで、お話しの作り方の勉強をしていたわけではなかったので、お話し自体はわたしが作ったあらすじを利用することになりました。ちょっとずるいぞ(笑)  
 でもわたしだって、せっかく作ったあらすじを人にあげただけってのもつまらないなぁ、と思ってしまったわけですね。  
 なにしろ、「小説のようなモノ」を最後に更新してから、すでに一年以上たってますから。そろそろ、新しいものを書かないとまずいかな、と。  
 そして書き上げたのがこの作品です。その人からもらったメールによると、字数制限は1200文字以上ということでしたので、原稿用紙四枚に収まるように書いてみました。文字数にして、約1400文字です。できるだけ余計な描写を削って、簡潔にしてみましたが、どうでしょう。季節を冬にしたことには、あんまり意味はないんですが、書いた時期に引きずられたってこともあるかもしれません。  
 三題話しのお題は「帽子」「メール」「タンポポ」です。  
 実際には、わたしが考えたあらすじからは割愛した部分もあります。なにしろ、あらすじだけで原稿用紙一枚半を使ってしまっていたので、どこか削らないと四枚には収まらなかったんです。あんまり長くなっても面白い話しじゃないような気がしますし。  
 例によって、出来の良し悪しは、読んだ方の判断にお任せします。というよりも、普段のわたしだったらあまり思いつかないような内容なんで、自分では良いのか悪いのかさっぱりわからないんですよ(笑)  
 まあ、こんなお話しも作れるんだ、ということで。作るお話しの内容と、書いた人間の性格はまったく別物なんだ、という良い見本でしょうか(笑)  
 そうそう。卑怯者のわたしのことですから、その人への返信メールをもとに「小説のようなモノの書き方」にまんまと項目をひとつ追加したことは、言うまでもありません。  


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