見た目を小説っぽくする

出典: 小説のようなモノの書き方
版間での差分
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いたって簡単。次のよっつです。
いたって簡単。次のよっつです。
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:*段落が変わったら先頭は一文字分あける。
:*段落が変わったら先頭は一文字分あける。
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:*行の先頭に句読点(。や、)を置かない。
:*行の先頭に句読点(。や、)を置かない。
:*「?」や「!」のあとは一文字あける。句点(。)は不要。
:*「?」や「!」のあとは一文字あける。句点(。)は不要。
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本当は、他にもいろいろあるはずですが、今は思いつきません。
本当は、他にもいろいろあるはずですが、今は思いつきません。
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==箇条書きなんか使わない==
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どうしても必要ならばしかたありませんが、見た目を小説っぽくしたいのなら、箇条書きを使用するのは避けましょう。
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箇条書きが入っていると、小説というよりも、レポートや何かの説明のように見えてしまいます。
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同じ理由で、図や表を入れるのも極力避けましょう。

2008年7月21日 (月) 04:06の版

ここでは、どうすれば見た目が小説っぽくなるか、ということをお教えします。あくまでも見た目の問題ですから、ぱっと見た瞬間に、「これは小説かもしれない」と、見た人に思わせるテクニックです。ここに書いてあることを多少意識するだけで、ぱっと見が小説っぽくなること請け合いです。

本来小説は、ぱっと見で勝負するものではなく、内容で勝負するものなんですが、それ以前に、見た目が小説っぽくないと、見た(まだ読むところまでいっていない)人に、これは小説なんだ、と思わせることも大切です。せっかく書いたものですから、ちゃんと小説だと思って読んでもらいたいじゃないですか。

とはいっても、それほど難しいことは書いてありません。軽く読み流していただいても結構です。ほとんどは小学校の頃に習ったようなことばかりですから。


原稿用紙が基本です

ワープロで小説のようなモノを書く場合、二十字×二十行を意識する必要はありませんが、原稿用紙の約束を意識する必要はあります。というよりも、それを意識するだけで、見た目が思い切り小説風になるのです。

では、原稿用紙の約束とはなんでしょう?

いたって簡単。次のよっつです。

  • 段落が変わったら先頭は一文字分あける。
  • 台詞の開始時は改行する。
  • 行の先頭に句読点(。や、)を置かない。
  • 「?」や「!」のあとは一文字あける。句点(。)は不要。


本当は、他にもいろいろあるんですが、これだけで、なんとなくそれっぽく見えるものです。

一番目は、小学校で習いましたよね。忘れた?思い出してください。

二番目については、プロでも場合によっては無視する人もいますが、それはプロだから許されること。ド素人はちゃんとルールを守りましょう。

で、改行するってことは、段落が変わるわけですから、この場合も一番目のルールが摘要されます。つまり先頭の一文字あける。ところがこれ、どうやら出版社によって既定が違うようなんです。出版社によっては、セリフの先頭は一文字あけずに”「”がきています。でも、基本的には一文字あけたあとに”「”がきます。

三番目に関しては、ワープロの設定に「禁則処理」とか「ぶらさげ」とかいうのがあると思いますから、それを見てください。

簡単に言うと、句読点が行の先頭に来る場合は、前の行の行末にぶら下げるように表記する、というものです。

ということは、これは、印刷の時だけ気にすればいいことで、入力中はいっさい気にする必要はない、ってことになりますね。忘れてください。

四番目は、一番目の説明のところで使っているような使い方をしてください。ただし、「?」や「!」が行の最後に来る場合は、次の一文字(次の行の先頭)をあけてはいけません。そんなことしたら、段落が変わったことになっちゃいますから。

ただ、それは印刷の時にどうなるか、ってことなんで、入力中に意識するのは、かなり大変になります。だから、できれば印刷時と同じイメージで入力できるワープロがいいんですけど....

まあ、あんまり気にしないことにしましょうか。


縦書きを意識して

これは、原稿用紙のルールとも関係してくることですが、日本で出版されている小説のほとんどが、縦書きで印刷されています。まれに、横書きのものもあるようですが、基本はすべて縦書きです。

ところが、「日本語ワープロ」と名乗っているくせに、縦書きで入力できないワープロが、非常に多いのです。かりに縦書き入力ができても、無茶苦茶遅かったりして、使い物にならない。なんというなげかわしいことでしょう。

どこかに、そういう「縦書きの文章を書くためのワープロ(ソフト)」はありませんかねぇ。

というはなしは置いといて。

ほとんどのワープロが、入力の時に縦書きにはできなくても、印刷の時には縦書きにできるようにはなっていますので、入力する時にも、ちゃんとそれを意識しないとまずいんです。

たとえば。

「5階建てのビル」

という表現は、避けましょう。

「五階建てのビル」

が正解です。違いはわかりますよね。

って、この文章実は縦書き表示モードだと意味不明になっちゃいます。今縦書きモードでお読みの方は、おそれいりますが、ここだけは確認のために横書きモードでもお読みください。ページの右上の[横書きで読む]と書いてある分部をクリックしていただければ、すぐさま横書きで表示しますので。

まさか「一期一会」を「1期1会」と書く人はいないと思いますが、そういう間抜けなことは、絶対にしてはいけません。

西暦なんかも、本当は「千九百九十七年」と書いた方がいいんですけど、最近の小説は平気で「一九九七年」と書いています。へたをすると「一九九○年」なんて表記もあって。これで「せんきゅうひゃくきゅうじゅうねん」と読んでしまう自分も情けないんですが....

これが作家の意向なのか、出版社の考えなのか、それはわかりません。なんでも、新聞の影響なんだそうです。まあ、これも定着してしまえば正解ってことになるんでしょうが。

さすがに縦書きの文章に「1990年」という表記は、ないようです。

「一九九○」という表記も、マンションやホテルの部屋番号の表記のように「せんきゅうひゃくきゅうじゅうきゅう」と読ませるのではなく、「いちきゅうきゅうまる」と読ませるんだったら構わないと思うんですけど、それでも、台詞の中にこういう表記はしない方が、小説っぽく見えるはずです。

それから、少し前にわたしも使っていますが「....」という表記。これも、実は横書き用です。縦書きを意識したら「・・・・」としなければなりません。正しくは、それでもいけないんですけどね。この点々は本来原稿用紙を使用する場合は、ひとますに点をみっつ入れてふたます使う、というのが正しい使い方です。

本当は、他にもいろいろあるはずですが、今は思いつきません。


箇条書きなんか使わない

どうしても必要ならばしかたありませんが、見た目を小説っぽくしたいのなら、箇条書きを使用するのは避けましょう。

箇条書きが入っていると、小説というよりも、レポートや何かの説明のように見えてしまいます。

同じ理由で、図や表を入れるのも極力避けましょう。

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